人生とお金(18)生活費を下げることが最強の味方になる

引退後の生活費を計算しましょうという話をしました。生活費は300万円かかる、という前提でお話をしましたが、この引退後の生活費が減れば減るほど、楽になっていき、必要なお金も減っていきます。引退後に必要なお金が減ると、貯めたり投資をしたりして増やしていくべき金額も少なくなるので、現役時代も楽になるということです。

これまで例として挙げているように、もらえる年金が200万円で、必要な生活費が年間300万円だとします。このとき、毎年100万円が不足するため、100万円×引退後生き抜く年数のお金を貯めるか、毎年100万円のキャッシュフローを準備しなければなりません。引退後30年生きるとすれば、3,000万円を貯めるか、毎年100万円のキャッシュフローを生み出す資産(利回りが4%だとすれば、2,500万円)を投資等で作る必要があります。

年金が200万円もらえればまだいい方で、年金が国民年金だけだったり、もらえる年金が全くなかったりする人もいるでしょう。年金が100万円しかもらえず、生活費が300万円となると、年間200万円不足するわけですから、200万円×30年で6,000万円を貯めるか、利回り4%として5,000万円も準備する必要があるのです。この数字は、多くの人にとってとても大変な数字だと思われます。

引退後の生活費を小さくすることが出来れば、安心です。年金だけで賄うこともできるでしょうし、それにプラスして毎年のキャッシュフローを確保できているのであれば、そのお金で小遣いとして楽しんだり、旅行に行ったり、自分が好きなことをやるなどして楽しく充実した人生を送れるのです。

ただ、「引退してから生活費を大幅に下げよう」と思ったとしても、それはなかなか難しいこととなります。実感している人も多いでしょうが、収入が増えたときに生活費を上げて贅沢をすると、収入が下がった時に生活水準を下げることがとても難しくなります。「毎月これくらいならいいや」と思って支払っている料金があったとして、それを申し込むのはとても簡単ですが、解約することはとても難しいという側面もあります。一度贅沢をするとそれをやめるのはとても難しいのです。

だから、仕事をしているときから、引退後も視野に入れ、贅沢を決してしないという意気込みで生きていきましょう。「いいところに住む」ことは大切なことではありますが、あまりにも居心地重視でいいところに住めば、その分いろいろな費用が嵩み、生活費が上がっていくものです。収入が上がっても住居をはじめとした生活費をあまり上げないようにしましょう。それが引退後にも影響してきます。

とにもかくにも、引退後の生活費を設定し、それが実現できるような生き方を今から考えて変えていきましょう。貧乏生活でなくてもいいですが、生活費が下がると、いろいろな面で好影響なのです。