人生とお金(13) インデックス投資で資産を積み上げる

色々な形のFIREを達成するための、資産の積み上げ方について学んでいきましょう。資産にもいろいろありますが、基本的に「資産」というのは、本書では「定期的に利益を生み出してくれるもの」を差します。その資産としてまずは、「インデックス投資」について考えてみます。

「インデックス投資」とは、世界の株式の価格指数(インデックス)などに連動する(同じ値動きをする)投資信託などに投資をしていく方法です。投資信託を簡単に説明すると、大きな会社や組織が株式を大量に購入し、その一部を一般の投資家などが買う、というものです。投資信託というと、一般的には、証券会社などが大きく儲けることを狙って、値上がりしそうな株式を購入し(○○戦略ファンドなど、聞いたことがあるかもしれません)、そこに一般投資家が乗るというイメージがあるかもしれませんが、インデックス投資は、株式の指数、例えば日本では日経平均やTOPIXなどに連動するように株式を機械的に購入していくものです。イメージとしては○○戦略ファンドの方が成績がいいように思われているかもしれませんが、実際はそうではなく、インデックス投資の方が成績がいい、という場合が多数です。特に、ここ20年間程度、アメリカのS&P500という株価指数に連動するインデックスファンドに投資した場合、平均で年8%程度の運用益を得られている、という事実もあります。

毎月毎月、インデックス投資をし、資産を積み上げていけば、数十年後にはとても大きな資産となっている可能性があります。毎年6%とか8%の利回りというのはとても大きなものです。

「72の法則」という考え方があります。72を毎年の利回りで割ると、その運用している元本が2倍になる年数がわかる、という法則です。例えば、100万円を毎年6%で複利で運用できるのであれば、72÷6=12年で約2倍の200万円になります。そして24年で4倍、36年で8倍の800万円になります。さらに元本に加算して毎月どんどん積み立てていけば、資産が増えるスピードが速くなります。毎年6%で必ず運用できるわけではありませんが、ここまでそれに近い実績を上げているインデックスファンドもたくさんあるのです。

インデックスファンドを積み上げ、数十年後大きな資産を持つことが出来れば、引退後にそれを取り崩しながら生活していくことが可能です。毎年4%ずつ取り崩していけば、元本が全く減らない、という試算もあります。価格の上下などもあるので取崩は簡単ではありませんが、「生きていける」という安心感を得ることもできるでしょう。

インデックスファンドは、今から投資しても大きな利回りを得られないのではないか、と思う人が多いかもしれませんが、信じれば大きな実りをもたらしてくれるものではないかと考えています。もちろん万能ではありませんが、思い立ったらすぐ積み立てていくことが、将来の自分や家族を助けることに繋がるでしょう。