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大切なのは悪い時の対処と、全体的に上がっていくこと

悪いことばかりが続くときもあるし、自分の中で最
悪な状態というのはあるものです。

しかし、そのあとには、必ずいいことが起こる、続
けていればいい状態になる、と考えて生きています。

体調とか生活、仕事のこと、お金のこと、友人関係、
周りの人との関係など、いろいろな事に当てはまる
のではないかと思います。

悪い状態の時には、すべてを投げ出したくなったり、
壊したくなったりするものです。

しかし、それをやめて、丹念に丁寧に打開策を見つ
け出したり、自分が決めたことを淡々と守りながら
やり続けるのです。

それを続けていれば、必ずいい状態になるときが来
る。そう信じて生きていくのがおすすめです。

それでも悪い状態が続きすぎるときは、それ自体が、
よくならないことなのかもしれません。

それがわかれば、そのことをやめてみる、なども試
していいのではないでしょうか。

私自身も、うまくいかないことばかりで、いつも
「ああやっておけばよかった」とか後悔したり、う
まくいかない自分が嫌になったりします。

しかし、気を取り直して、なぜうまくいかないのか
を分析し、なるべくうまくいく方法を探し出し、ど
うしてもうまくいかないものは捨てています。

その繰り返しで生きています。

人生、うまくいくことばかりだと反省がなく、あと
でしっぺ返しを食らうものだと思います。

うまくいかない事ばかりだからこそ、反省して次に
いかし、成長していくものです。

その結果として、うまくいくこと、いい状態になる
事が増えていくのではないでしょうか。

ただ、また悪い状態というのは起こるもので、いい
状態の時にも、悪くならないようにどうすればいい
のかを考える必要があります。

これまでの世界経済などのように、いいことと悪い
ことの繰り返しだけれど、基本的には上向きであが
ってきている、といった状態を目指したいです。

いま、悪いことばかり起きている人は、チャンスで
す。淡々と生き、いい方向に向かうことを期待して
生きていきましょう。大丈夫です。

仕事を減らす。そのやり方。

仕事を減らすための方法は、たくさんあります。
「自分がやる仕事を絞り(減らし)、不要なこ
とはやらない」という方法について考えてみま
しょう。

仕事を減らすためには、単純に仕事を減らせば
いいのです(進次郎さん的ですが)。とはいえ、
自分の仕事を減らしていくのは結構至難の業で
す。仕事というのは、何も対策をしなければ、
増えていく一方だからです。

仕事を減らすためには、「割り切り」と「諦め」
が必要なのかもしれません。

「割り切り」とは、「自分は、これをやってい
く」と決めてしまうことです。人は、生きてい
るといろいろな事がやりたくなるものです。仕
事以外にも、いろいろな趣味とかスポーツなど、
やりたくなるものです。いろいろな事に興味も
持ってしまうことでしょう。

しかし、すべてのことをやり切ることなんて、
絶対に不可能です。ある程度絞って、「これを
やっていく」と決めなければならないです。
当然の話です。

自分の仕事はこれだと決めたとしても、仕事は
どんどん増えていくものです。だから、必要の
ないことは切っていかなければなりません。

例えば、自分の仕事が営業なのであれば、一時
期は営業のことだけを考える。モノを売るため
にどうすればよいかを突き詰めていく。そのた
めに技術のことを学ぶのが必要であれば学ばな
ければなりませんし、経営数字が営業のために
必要なのであれば勉強する必要はあります。

しかし、いま自分がやっている営業という仕事
に必要のないことは、捨てなければなりません。

いろいろな事に興味があればそれはそれでいい
ですし、営業という仕事が嫌で、ほかのことを
やっていきたいのであれば、逆に営業という仕
事を捨て、ほかのことを勉強するなどのことが
必要かもしれません。

このように、自分が目指す仕事、自分が目指す
人生に不必要なことを切っていく、これが割り
切りです。

そして、意味は似たようなものになりますが、
「諦め」も必要です。人はいろいろな事を経験
したいとか、多くのことを学びたいなどと思っ
てしまうものですが、すべてのことをやること
は絶対に不可能です。自分の仕事や役割以外は
捨てていかなければなりません。

ここでは、自分の考え方も重要です。いまやっ
ている仕事をずっとやっていきたい、伸ばして
いきたい、もっと今の仕事で活躍したいと思う
のであれば、それ以外のことをあきらめる必要
があるのかもしれません。

逆に、今の仕事ではなく、日々の生活を大切に
したいとか、別の仕事で生きていきたいと思う
のであれば、今の仕事のためのスキルアップな
どをあきらめる必要があります。

この場合、今やっている仕事にかかわっている
人などに迷惑をかけないよう、最低限の責任を
果たす必要はありますが、そこにかける時間は
究極まで減らし、新しい仕事や新しい人生のた
めに時間を使う必要があります。

今やっていることや、これからやりたいことな
どをすべて足していくと、絶対に時間が足りな
くなります。その中で本当に自分にとって必要
なことをセレクトし、やっていく。そしてそれ
以外のことはあきらめる。そのような決め事が
必要になります。

これらを念頭に置いて日々の生活を送り、仕事
をやっていけば、必ず自分がやることを絞るこ
とができ、不要なことをやらないという習慣が
生まれてくるでしょう。それが時間を生みだし、
仕事を減らすことにつながります。

もう一つ、「不要なことをやらない」というア
プローチからも考えていきましょう。

自分が今、毎日やっていることとか、定期的に
行っている行動のうち、不要なものをリストア
ップしていきましょう。

二重にやっていないかとか、無駄に時間を費や
していないかとか、そういったことを徹底的に
考えて、該当するものがあればやめるようにし
て減らしていくのです。

仕事としての結果に全く結びつかないもの、二
重にやっている作業、なくても全く困らないも
のなどを洗い出して、それらをやめていくだけ
です。

一日一日を振り返ってみると、結構無駄なこと
を慣習としてやってしまっているものです。一
度それらの行動をリストアップしてみて、やめ
ることを決めてみてください。

「やらないことリスト」を作り、毎日それを眺
めることをやってみてください。そこまですれ
ば必ず不要なことをやらないようにすることが
可能です。

これらの習慣が、仕事を絞り、不要なことをや
らない、その結果として仕事が半分になる、と
いうことに結びついていくのです。

忙しい時に仕事をこなしていくコツ

私は税理士業という仕事をしています。人をたくさ
ん雇って拡大しているわけでもありませんし、自分
が実働しているので限界はありますが、何とか、あ
まり困らず生きていけるくらいにはなっています。

開業(独立)してからすでに17年経過しましたが、
毎年それほど状況も変わらずにやっていけるのは、
とても恵まれていると思います。

いろいろな人などに感謝をしなければいけないとい
つも思っています。

そして税理士業全般としては、今の時期は、結構仕
事量が多い時期です。

何年か前までは、23時とか24時とか夜遅くまで仕事
をしたりしてしのいでいましたが、最近はなるべく
早く仕事を終わらせて帰り、人間としてまともな生
活をするように心がけています。

それでも何とか、期限までに仕事を終わらせること
ができています。

仕事をしっかり期限までにやっていくためには、仕
事の量自体をなるべく増やさないようにすることが
とても大切です。

そして、なるべく効率化をして、一つの仕事にかか
る時間を減らすようにすることも大切です。

それらがとても大事ではあるのですが、私の場合、
「計画を立てること」と、「仕事の順番」などに時
間を使ってやっていくようにしています。

まず、計画を立てることについて。

私は計画を立てることがとても好きで、その計画通
りにすべてが進むわけではありませんが、計画通り
に行かないときには再計画を立てることをいつも行
っています。

計画に時間をかけてしまうと、実行する時間が減っ
てしまいますが、それでも計画をしっかり立てるこ
とを意識しています。

そして、その計画は、少し余裕を持たせたものにす
るようにしています。

例えば、3月末までにやるべきことがたくさんある
とします。そのすべてを終わらせるのは、期限ぎり
ぎりではなく、少し余裕を持たせて3月25日までに
全て終わらせるような計画を立てます。

ただ、その計画は、毎日が仕事でギチギチに埋まっ
てしまうようでは厳しくなります。

余裕を持たせたうえで、少し早く終わる計画を立て
るのがベストで、その結果としてギリギリに終わっ
ても仕方ない、という考え方です。

余裕と早く終わることを両立させようと思ったら、
仕事が多い時期の前から、前倒しで仕事をしていく
必要があります。

そのためにも、計画が必要となるのです。

そして、計画を立てたら、なるべく一つの塊の仕事
は、続けてやるようにしています。

AとBとCという仕事があれば、今日はA、明日と
明後日はB、3日後はCというように、なるべく一
つの塊の仕事は同日に、続けてやるようにします。

今日と明日と明後日、すべてABCの仕事を少しず
つやろうとすると、仕事の切り替えの時間が無駄に
なったりします。

一つの塊は、なるべく続けてこなしていくようにし
ましょう。

計画通りにいかなければ、また計画を立てれば大丈
夫です。

とても仕事が多くて混乱するような時期は、毎日、
計画を立て直すような感じでもいいのではないでし
ょうか。なかなか予定通り進まないものですので。

計画を立てることには、ゲーム性があると思ってい
ます。

毎月、毎年同じ仕事をやっていると飽きるかもしれ
ないですが、計画を立てて、それをクリアできるか
どうかを毎日考えたりすることで、ゲーム性が生ま
れます。

ゲームをクリアしていくという感覚で仕事をしてい
けば、ある程度仕事は楽しいものになるでしょう。

今日からも、たくさん仕事はあると思いますが、
楽しくクリアしていきましょう。

長く続けることの価値

長く続けることの価値って、とても高いと思います。

創業から100年を超えるような会社は、どれだけ環境
が激変したとしても、なかなか潰れません。環境に
適応してきた面もありますが、長く同じことを続ける
こと自体が価値になっているのだと思います。

また、いろいろな事やいろいろな所でうまくいき続け
ている人には、長く同じことをやり続けてきた人が多
いはずです。

新進気鋭のIT企業などと言われるような会社も、結局
長い期間(20年以上とか)同じことをやり続けている
場合が多いのではないでしょうか。

私の周りを見渡しても、結局ずっと同じことを続けて
きている人が強いように感じます。税理士事務所のお
客様においても、同じことを続けていると全く潰れる
気配もなく、安定して利益を出し続けています。

このコロナ禍においても、同じことを長く続けてきて
いる会社は、売上こそ減りますが、利益をそれほど減
らすこともない場合が多いです。

私自身、いろいろな事をやってあがいてきましたが、
結局、昔からやっていることが残っていて、思い付き
で始めたようなことはなかなか定着しないことが多い
です。

上手くいっていることや続けていることは、結局15年
以上やっていることばかりです。

さて、それでは長く続けるためには、何が必要でしょ
う。

答えはいくつかあると思いますが、

・やっていて飽きないことを続けること
・早く始めること

がコツなのではないかと思います。

なんだか当たり前の意見ではありますが、結局それし
かないと考えています。

やっていて飽きないことというのは、好きなことです。

やるのがおっくうになることや、面倒くさいと感じて
しまうこと、やっていても楽しくないことは結局長く
続かず、うまくいきませんのでやめてしまいましょう。

結局のところ自分が好きなことしか続けらず、好きな
ことしかうまくいかないのではないでしょうか。

そして、当たり前ですが早く始めること。長く続けら
れそうなことが見つかったら、すぐにでも行動を開始
すべきです。

何でもいいのでそれに関するものを買ってみるとか、
やり方をまず勉強してみるとか、まずは手を付けるこ
とが大切です。

今から始めることを続けるのであれば、1年後から始
めることは、今から始めることを期間で抜くことは不
可能です。

1年後ではなく今から始めてみましょう。そしてそれ
を続けてみましょう。

「今からでは遅い」と感じるようなことは、結局続け
ることができないので、やらなくてもよいでしょう。
やるのであれば今から始めて、続けていきましょう。
その場合、今からでは遅い、ということはありません。

何しろ、ずっと続けることに価値はあります。多くの
ことは同時に続けていくのが難しいでしょうから、い
くつかに絞って、なるべく長く続けるということを意
識していきましょう。

それが、将来、「長く続けているから楽しい。うまく
いっている」ということにつながっていくのでしょう。

それでは今週も楽しんで頑張っていきましょう。

面倒くさいことへの対処法

面倒くさいことは多いですよね。

日々の生活において、面倒くさいことは本当に多い
です。

世の中が複雑化していますし、さらに面倒くさくな
ってきているような気がします。

面倒くさいことへの対処法ですが、私は下記のよう
にしています。3つあります。

1.まずは、やることを減らす

2.面倒くさそうなことは、まず少し手を付けてみる

3,面倒くさいことは毎日やる


まずは、行動量とかやることを減らす必要があります。
人生は積み重ねですので、少し難しいかもしれません
が、自分にとって重要でないことは捨てていかないと、
どうにもなりません。

基本的には、自分でないとできないようなこと、自分
がやっていてどうにも楽しいこと以外は、なるべくや
らないようにしたいものです。

また、自分が不得意で、やりたくないようなことを、
それが得意でやりたい人にお願いすることも大事です。

なかなかうまくいかないかもしれませんが、自分が好
きでないことで、誰かがとても好きなことというのは
結構あるものです。

それがマッチングできる機会は、ネットが発達したこ
とにより、増えています。

自分が不得意、やりたくないこと、面倒なことはなる
べくやらないでも済むようにしましょう。まずはそれ
が大前提となります。

そして、残ったやるべき「面倒なこと」は、まずちょ
っとだけ、やってみることが大切です。

「面倒くさいなあ、時間かかりそうだなあ」と思って
手を付けないことは結構あると思います。

ただ、やってみたら結構楽しい作業だったり、時間は
それほどかからなかった、というケースは結構あるは
ずです。

面倒くさいなあ、と思ったとしても、すこし手を付け
てみましょう。そうすれば計画も立てやすくなり、作
業もすすんでいきます。

そして、面倒くさいことは毎日少しずつやる。これが
もしかしたら大切かもしれません。

面倒くさいことの代表例として、経理処理とか精算な
どがあると思います。

これは「面倒くさいからと言って、溜めていくと、面
倒くささがどんどん増していく」ことの典型例かもし
れません。

私は自分の会社や事務所の経理処理を、毎日朝と夕方
にやることにしています。

そうすると、年末や期末にはもう数字がまとまってい
ますし、確定申告なども早くできます(データがくる
のが遅いものがあり、どうしてもすぐにはできません
が)。

自分の経理処理については「面倒くさい」と思ったこ
とがありません。

溜めるとどんどん面倒くさくなってくるのです。

作業は、まとめてやった方が早いのかもしれませんが、
たまってくると、どうしても面倒くさいと思ってしま
い、手を付けるのが遅れる。ギリギリになる。
そうなるとストレスを感じ、作業効率も悪くなる。

そんな流れではないでしょうか。

まとめますが、面倒くさいことは、まず減らしてくだ
さい。

そして残ったものにはなるべく早く手を付ける。

できれば、毎日やる。

これで、面倒くさいことは結構減るものです。

ぜひ今日から実行していきましょう!

過去を後悔せず、今を嘆かず、未来を変える

人間、どうしても、過去のことを後悔したり、今の
状態を嘆いてしまい、不満足な状態になってしまう
ものだと思います。

もちろん、今が完全に満足、という人は多くはない
でしょう。何かしら自分に満足しないことがあるも
ので、それは正常な状態ということができます。

ただ、あまりに、今の状態を嘆いたり、気にしたり
すると、将来についても悲観的になりがちです。

いまこのような状態だから、将来もダメだろうとか、
自分は大したことないからこの先も多くは望めない
とか、今の成績がこうだから将来も伸びないだろう
とか。

でも、将来のことなど誰にも予測できませんし、変
えようと思えば変えることは可能です。

自分だけでなく、周りの環境が大きく変化する可能
性もあります。

今と将来はあまり関係ありません。

「今、こうだから、将来はこうなるだろう」と思
ってしまえば、そのように収まってしまうかもしれ
ませんが、

「今はこうだけど、このようになりたい。だからこ
うしよう」と思いながら生きていけば、何かが変わ
るかもしれません。

また、環境が自分にとって有利に働くかもしれませ
ん。

今の状態は、これまでの自分の選択と、周りの環境
などにより作られてきたものですが、

これからの状態は、これからの自分の選択と、周り
の環境などにより作られていきます。

これからを変えることは可能です。

よく、「他人と過去は変えられないが、自分と未来
は変えられる」と言います。まさにその通りだと思
います。

健康状態、お金のこと、仕事のこと、成績、運動神
経、体重、恋愛、人間関係などなど。まだまだある
でしょうが、すべてに同じことが言えます。

過去は後悔せず反省して将来に生かす。

現在を嘆くのではなく、これからのことを考える。

このようにして、将来よくなっていくように考えま
しょう。

その結果、大したことにならない場合もあるでしょ
う。僕もその繰り返しで生きています。

しかし、将来に希望を見て、生きていく方が楽しい
ですし、これからを工夫して生きていったり、計画
を立てたり、楽しもうと決めたり、やりたいことを
やっていこうなどと考えることです。

それができれば、必ず未来は明るいです。

「またダメだった」ということもあるでしょう。で
も、前を向いていきましょう。

将来は無限なのです。

人生とお金(19)生活費とは別に、余剰資金を確保する

引退後、生活費を下げたとしても、その生活費だけでは充実した人生を送ることが出来ると限りません。ある程度の余剰資金を確保して余裕を持つとか、毎年旅行に行ったり自分が好きなことができたりする位の資金を毎年確保するなどのことが、充実人生に必要でしょう。

例えば、毎月の必要生活費が、夫婦2人の場合で25万円だったとします。その場合、年金+配当などの不労所得、または仕事をすることによる収入は、毎年300万円(手取り)でOKということになりますが、それだけでは何かあったときとか、旅行をしたりするなどの、少し余裕のある生き方ができなくなります。

また、家の修繕費なども考えなくてはなりません。家が老朽化すると、なんやかんやでお金がかかるものです。生活費を下げてそれを賄うのにも限界があります。この場合、やはり余剰資金を確保して、年間数十万円などの余裕を生み出す必要があるでしょう。

そこで必要なのは、不労所得または労働所得ということになるでしょう。不労所得は、金融資産等の資産を、なるべく若い時から積み上げていくことが大事ですし、労働所得は、若い時から健康を意識して、健康を維持することが大事といえるかもしれません。

また、労働して賃金を得るだけではなく、若い時から信頼を得るなどして、あまり労働しなくても報酬が得られるように考えておくことも大切と言えます。

何事も、「その時」になってから考えるのではなく、なるべく早いうちから、つまり、一番若い「今」から準備しておくことが大切なのです。「今」が何歳であるかなどは関係ありません。繰り返しになりますが今が一番若いので、今からやっていきましょう。

人生とお金(18)生活費を下げることが最強の味方になる

引退後の生活費を計算しましょうという話をしました。生活費は300万円かかる、という前提でお話をしましたが、この引退後の生活費が減れば減るほど、楽になっていき、必要なお金も減っていきます。引退後に必要なお金が減ると、貯めたり投資をしたりして増やしていくべき金額も少なくなるので、現役時代も楽になるということです。

これまで例として挙げているように、もらえる年金が200万円で、必要な生活費が年間300万円だとします。このとき、毎年100万円が不足するため、100万円×引退後生き抜く年数のお金を貯めるか、毎年100万円のキャッシュフローを準備しなければなりません。引退後30年生きるとすれば、3,000万円を貯めるか、毎年100万円のキャッシュフローを生み出す資産(利回りが4%だとすれば、2,500万円)を投資等で作る必要があります。

年金が200万円もらえればまだいい方で、年金が国民年金だけだったり、もらえる年金が全くなかったりする人もいるでしょう。年金が100万円しかもらえず、生活費が300万円となると、年間200万円不足するわけですから、200万円×30年で6,000万円を貯めるか、利回り4%として5,000万円も準備する必要があるのです。この数字は、多くの人にとってとても大変な数字だと思われます。

引退後の生活費を小さくすることが出来れば、安心です。年金だけで賄うこともできるでしょうし、それにプラスして毎年のキャッシュフローを確保できているのであれば、そのお金で小遣いとして楽しんだり、旅行に行ったり、自分が好きなことをやるなどして楽しく充実した人生を送れるのです。

ただ、「引退してから生活費を大幅に下げよう」と思ったとしても、それはなかなか難しいこととなります。実感している人も多いでしょうが、収入が増えたときに生活費を上げて贅沢をすると、収入が下がった時に生活水準を下げることがとても難しくなります。「毎月これくらいならいいや」と思って支払っている料金があったとして、それを申し込むのはとても簡単ですが、解約することはとても難しいという側面もあります。一度贅沢をするとそれをやめるのはとても難しいのです。

だから、仕事をしているときから、引退後も視野に入れ、贅沢を決してしないという意気込みで生きていきましょう。「いいところに住む」ことは大切なことではありますが、あまりにも居心地重視でいいところに住めば、その分いろいろな費用が嵩み、生活費が上がっていくものです。収入が上がっても住居をはじめとした生活費をあまり上げないようにしましょう。それが引退後にも影響してきます。

とにもかくにも、引退後の生活費を設定し、それが実現できるような生き方を今から考えて変えていきましょう。貧乏生活でなくてもいいですが、生活費が下がると、いろいろな面で好影響なのです。

人生とお金(17)年金+キャッシュフローで生きていこう

年金は崩壊しない、だから年金保険料を払い続け、もらえる権利はしっかりもらっていこうという話ですが、自分の年金はどうなるのか気になる人も多いかと思います。それは、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」などで確認しましょう。ねんきん定期便は、毎年誕生月に送られてくるもので、これまでの年金加入実績や、今の状態で将来年金がいくらもらえるか試算されたものが載っています。その年金額が保証されているわけではありませんが、国が責任をもってその数字を国民に知らせているのですから、もらえると考えてもいいのではないでしょうか。

また、「ねんきんネット」にログインし、今後の仕事や給与がどのようになるか、あくまでも予定ではありますがそのような情報を入れると、もっと正確にどれくらいの年金がもらえそうかということがわかります。これも勿論、確実な数字ではありませんが、ある程度の目安になるでしょう。

それから、ぜひやっていただきたいのが、前にも述べていますが、「引退後の生活費の計算」です。仕事を引退した後、どれくらいのお金が必要かを計算します。家がどうなっているのか(持ち家か賃貸かなど)、将来毎月どれくらいの生活費が必要なのか、どれくらいの小遣いを使っていきたいのか、趣味にはどれくらい使いたいのか、などの情報や希望を元に、将来毎月いくら必要かなどを計算してみましょう。結婚している人は、夫婦2人でどれくらいの金額になるかを計算します。結婚していなければ1人でいくらになるかを考えます。インフレになればその金額が高くなるかも知れませんが、そんなことは誰にもわからないので、とりあえず今の金額水準で考えてみましょう。 

例えば必要生活費が年間300万円、もらえる年金が200万円になったとします。ごく単純な計算ですが、その場合の不足額は100万円です。その100万円をどうにかしなければなりません。生活を切り詰め、節約して必要生活費を200万円に下げるのも一考です。それが出来ない場合は、100万円を何とかしましょう。

65歳で仕事をやめても、100歳まで生きる可能性があると考えれば、かなりのお金が必要となります。65歳までに貯めたお金を100万円ずつ取り崩していくと考えれば、100歳までに3,500万円も必要となります。それはなかなか厳しい、そんな場合は、不足する100万円を、何とか「キャッシュフロー」で賄えないかを考えましょう。例えば株を買って4%の配当を毎年もらえる状態なのであれば、2,500万円分の元本を持っていれば毎年100万円を得ることが出来るので、それで済むかもしれません。インデックス投資(インデックスファンドを買っていく)をしていて2,500万円の元本を持ち、年に4%ずつ取り崩していくとしても100万円を得ることが出来ます。これがキャッシュフローであり、不足する生活費(や遊興費)を補うことができるものです。「2,000万円問題」で、同じ2,000万円を貯めるのであれば、取り崩して残高が減っていくものだけではなく、高配当株などのように毎年お金を生んでくれるものを貯めていきましょう。それが引退後の人生を助けてくれます。

人生とお金(16)年金は崩壊しない。あてにしていい。

将来のキャッシュフローという意味では、高配当株と同じように、「年金」が代表的なものとして挙げられます。

数十年前から、「年金制度は崩壊するのではないか」と言われてきました。確かに、構造から考えると、年金制度は崩壊してもおかしくはありません。あくまでもイメージですが、昭和は1人の高齢者を5人の若者や働き盛りの人たちで支えるイメージから、これからは1人の高齢者を1人が支える、あるいは2人の高齢者を1人が支えていかなければいけない、こんな感じになっています。日本では高齢化が進んでいるので仕方がないことです。

現在の年金の方式は「仕送り方式」と言われ、現役世代が保険料を出し、引退世代がその保険金(年金)をいただくような方式が取られています。現役時代に積み重ねた保険料を、引退後にもらえるという方式ではありません。なので、現役世代が少なくなり、引退世代が多くなれば、自然に年金制度が厳しくなります。なので、どんどん保険料が高くなっていて、さらにもらえる年金も減らされていったり、もらえる年齢が高くなっていったりしています。この流れはこれからも続くでしょう。今すでに引退している世代は、生きていくのに十分な年金がもらえている人も多いですが、これからは年金だけでは生きていけない、と言う人も増えていくはずです。

だからと言って、年金制度が完全に崩壊したり、年金を払い続けてきたのにもらえる年金がゼロになってしまうようなことはあまり考えられません。なぜかというと、年金自体が「国の重要な機能の一つ」と言えるからです。

国の重要な機能は色々ありますが、そのうちの一つとしてとても重要な機能は、「所得の再分配」です。税金も、多く稼いだ人や多く持っている人からもらい、稼ぎが少ない人たちに配るという分配機能の一つですが、年金もその機能の一つです。稼いだ人は多くの年金保険料を払いますが、もらう額がそれほど多くなかったりします(もちろん、多く保険料を払ってきた人への年金額は相対的に大きくなります)。

国の重要な機能である分配機能が無くなるということは、国の崩壊を意味するでしょう。年金が無くなるということは、国もなくなってしまう。極端に言ってしまうとそうなります。国が機能している限り、年金が完全になくなることはないと考えられます。

だからと言って安心できるわけではありませんが、ある程度年金は当てにして、しっかり年金保険料を払い続けることが大切です。ただ、年金保険料や健康保険料をたくさん払い続けたとしても、その恩恵はあまり大きくありません。なので、それほど無理はせず、年金以外の投資などもしていかなければなりません。年金は当てにしてもいいですが、それだけでは不十分です。そのための投資については、これから学んでいきましょう。